「数字の取れる記事を書いてください」
「検索で上位にくるSEO記事を書いてください」
「記事を書いてSNSでバズらせてください」
Webライターをしている人なら、誰しも経験があるのではないでしょうか?
多くのWebメディアは、ライターさんに “数字” を求めています。
ボクもWebメディアを2つほど運営していますが、例外ではありません。
数字のとれるライターさんはありがたいです。
しかし、こういう反論もあるでしょう。
「数字数字って……そんなものより、文章の質で評価されたいよ!」
わかります。その気持ちはとてもよくわかります。
ライターさんに数字を求めるのは、そもそもズレているという意見はごもっともです。
では、“文章の質” ってなんでしょうか?
文章の質に対する評価は、極めて不安定
文章の質と言われても、なかなか評価しづらいんですよね。
ライターによっても、また読者によっても、どんな文章が「いい文章か」は大きく異なります。
Aさんが「この記事、超最高〜!」と言ったとしても、別のBさんは「ぜんぜん面白くない……」と言うことも多々あります。
たとえばボクは『マキシマムザホルモン』というロックバンドが好きです。
音の並びが気持ちいい歌詞、超カッコいいメロディライン、ハードで王道なロックンロール。
ボクの脳味噌を常に震わせてきます。
一方で「あんなひどい音楽聴いてられない!」という人も多くいますよね。
デスボイスを多用する荒々しさや、挑発的かつやや卑猥な歌詞を受けつけない人がいるのは、ファンのボクでも理解できます。
一方、いま大人気の『NiZiU』はどうでしょう。
オーディション選抜の段階から多くのファンをつけた、超王道・正統派のアイドルグループ。ボクの周りにもNiZiUファンがたくさんいます。
ただボクの場合、どうしてもその音楽とビジュアルが好きになれず……。
昔からポピュラーミュージックをあまり受け付けないんですよね。厨二病をこじらせてるだけかもしれませんが。
……というように、クリエイティブの質の良し悪しは、見る人によって大きく変わってしまいます。
文章もそうです。
文章の質そのものに対する評価は、極めて不安定。
万人にとっていい文章なんて、ありえないのです。
文章の良し悪しは、数字で判断される
じゃあどうやって文章の良し悪しを判断したらいいかと言うと、「定量的」な指標で測るのがわかりやすいんですよね。
PVだったり、シェア数だったり、商品購入数だったり、サービス登録数だったり……。
これらは明確な数字で出てるため、メディアが文章の質を判断する際にもっとも分かりやすい指標となります。
「そんなのメディア側の都合じゃないか! ちゃんとオレの文章をみてくれよ!」
そりゃそうですよね。
自分の書いた文章が、数字なんて無味乾燥なもので判断されるのは、いい気分じゃありません。
自分が書いた文章で、誰かに笑ってほしい。
誰かの心を動かしたい。
誰かの人生に影響を与えたい。
でも、それらは数字じゃ表せないんだ!
そう思うのは、ライターにとって当然のことです。ボクだって、誰かの記憶にのこる文章を書きたいものです。
数字のとれる文章 = ひとの心を動かし、行動させられる文章
ですが、こうも考えられないでしょうか?
「数字のとれる文章は、それだけ心を動かした証拠である」と。
PVが増えたのは、思わずクリックしたくなるタイトルが書けた証拠。
シェア数が増えたのは、思わず言及したくなる文章が書けた証拠。
記事経由での商品購入が増えたのは、それだけ商品の魅力を伝えられた証拠。
「いい文章は、ひとの心を動かし、行動させられる文章」と、ボクは考えています。
ひとの心を動かす文章を書けないと、次につながる行動は起こりえません。
だってそうじゃないですか。
たとえば「おすすめのコスメ10選」という記事を読んだとして、一切心が動かされないまま、紹介されたコスメを購入するでしょうか?
心が動かされないと、次の行動には繋がりません。
心を動かされたとき、ひとは行動するのです。
いい文章は、数字がとれる
さて、「ライターなら文章の質で評価されたい」という話に戻ります。
結論を言うと、いい文章は数字がとれます。
ひとの心を動かし、行動させられる文章で、数字が伴わないものはほとんどありません。
もちろんSEOやSNSフォロワー数などの要因で数字はブレますが、「同じ目的で書かれた文章たち」を相対評価で見たとき、いい文章は数字も伸びているものです。
本メディア『クレイジースタディ』には、SNSのフォロワーが少ないライターさんも多く所属してますが、「おっ!これは力作だな!」と思った記事はフォロワーが少なくても読まれる傾向にあります。
また、いい文章が書けているライターさんは、後からフォロワーがついてくることも多いです。
「数字をとるためにSNSがんばる」なんて人もいますが、それは順序が逆です。
いい文章があってこその、数字です。
なお、「いい文章を書いているのに全然数字が伸びない!」という人は、そもそもそれがいい文章であるかを冷静に問い直すべきかもしれません。
一緒に頑張りましょう。
(執筆:じきるう)
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