2004年に誕生したmixiは、SNSの元祖ともいえるサービスです。
しかし、今ではTwitterやInstagramなどの陰に隠れ、ほとんど話題になりません。
私もmixiで友達がたくさんできましたが、今彼らにmixiの話をすると「全然ログインしてない」からの「パスワード忘れた」コンボが炸裂します。
もはや、mixiは過去の遺産なのか……?

▲mixiのログイン画面
そんなことはありません。現在もちゃんと運営されており、そこに集う人たちもまだまだいます。
16年もの歴史に敬意を払い、今のmixiに光を当てましょう。
2020年、mixi界では何が話題だったのでしょうか?
今回はmixiの「コミュニティ」に着目して、mixiで人気のコンテンツを探っていきます。
mixi人気コミュニティランキング2020
mixiには、出身地や世代、趣味などが共通の人とつながれる「コミュニティ」という機能があります。
今回は、2020年に入ってから開設された全てのコミュニティを対象として、登録者数を調査しました。
2020年開設のコミュニティ総数は1579件。1日あたり4~5件が開設されている計算になります。
さて、2020年に登録者を多く集めたコミュニティは何か? ランキング形式で見ていきましょう。
★おことわり★
- ランキングは2020年11月時点の調査結果をもとにしています。
- 公式コミュニティは除外し、一般ユーザが開設したものに限定しています。
- 各コミュニティの管理人さんに連絡をとり、許可を頂けたコミュニティのみ掲載しました。中途半端な順位から始まるのもそのためです。
管理人の皆さん、ご協力いただきありがとうございました!
では、コミュニティ登録者数ランキング、11位からどうぞ!
第11位
開設日 | 2020年6月30日 |
登録者数 | 166人 |
2020年9月に放送が始まった「仮面ライダーセイバー」のコミュニティ。
トピックは、放送回ごとの実況やグッズ関連の話題など。雑談トピックは「ネタバレあり」と「ネタバレ厳禁」に分けて設置されています。
第10位
開設日 | 2020年8月5日 |
登録者数 | 182人 |
シンガーソングライター「あいみょん」に関するコミュニティはいくつかありますが、2020年に開設されたものではこちらが一番人気でした。
挨拶トピックの他、「いま聞いている曲は?」というトピックもあります。
第9位
開設日 | 2020年10月5日 |
登録者数 | 186人 |
具体的なコンテンツのファンではなく、同年代が集まるコミュニティ。
名前からはつい「出会い」を想像してしまいますが、圧倒的に盛り上がっているのは「しりとり」や「連想ゲーム」などの言葉遊びトピック。マジカル頭脳パワー世代だからでしょうか。
第8位
開設日 | 2020年1月1日 |
登録者数 | 221人 |
キューバ出身のシンガーソングライター「カミラ・カベロ」のコミュニティ。
洋楽に疎い私は知らなかったんですが、ソロデビューシングルが全米チャート1位になるほどのアーティストです。
コミュニティでは、やはり好きな曲について語る参加者さんが多いです。
第7位
開設日 | 2020年4月6日 |
登録者数 | 266人 |
『アメトーーク!』で特集されるほどの人気タレント「みちょぱ」。mixi内では唯一のファンコミュニティです。
参加者さんは、出演情報や好きなところについてコメントし合っています。
第6位
開設日 | 2020年6月14日 |
登録者数 | 316人 |
2020年3月に発売され、広く支持されたゲーム「あつまれ どうぶつの森」。プレイヤーがお互いの島を行き来して交流できるのが魅力です。
そんな「あつ森」のコミュでは、島への招待やアイテムの情報交換などが盛んです。
第5位
開設日 | 2020年3月10日 |
登録者数 | 332人 |
体重80kg以上のふくよかさん(コミュニティの説明より)が交流するコミュニティ。
挨拶用、お友達募集用、グループチャット宣伝用……と、トピックが厳格に分かれており、平和な世界が保たれています。
第4位
開設日 | 2020年3月30日 |
登録者数 | 604人 |
はっきりと「マイミク募集用」を掲げている、50代~70代のコミュニティ。
自己紹介や雑談のトピック以外に、個人が投稿した「つぶやき」の多さも特色です。
以上、第4位まで一気にご紹介しました。
ここからはトップ3ということで、より詳しく見ていきましょう。
第3位
開設日 | 2020年3月27日 |
登録者数 | 627人 |
連続テレビ小説第102作「エール」のコミュニティが3位にランクイン。
各週ごとに立てられた感想トピックには、それぞれ100件以上のコメントが書き込まれています。
さらに、出演者別の感想を投稿できるトピックも存在。参加者は思い思いの角度から「エール」を語っています。
具体的に、このコミュニティが盛り上がった時期はいつでしょうか? 開設日から11月末までの投稿量を調べ、推移をグラフにしてみました。

「エール」の放送開始は3月30日。
そこから6月26日までは平日毎日放送されていましたが、新型コロナウイルスの影響で収録が休止したため、6月29日~9月11日までは再放送でした。(参考:NHK公式サイト「放送休止に伴う番組編成について」
投稿量のグラフを見ると、再放送の期間は明らかに数が落ち込んでいます。
そして9月14日の本編再開以降、「待ってました」とばかりに投稿が復活し、11月27日の最終回まで盛況が続きました。
視聴者の反応が如実に表れたコミュニティですね。
また、特に投稿が多いのは4月17日と11月13日。
ドラマで衝撃的な展開があった日なのか…?と思いきや、コミュニティ内企画の「しりとりゲーム」と「こんなエールは嫌だ」が白熱していたのが理由のようです。
第2位
開設日 | 2020年1月9日 |
登録者数 | 934人 |
テーマを限定せず、ただただ「のんびりとmixiをしよう」という、懐の広いコミュニティが2位にランクインしました。
トピックは雑談が中心ですが、映画やファッションなどの趣味トピック、年代別トピック、地域別トピックなどが用意されており、その数は全部で40以上。カバー範囲は群を抜いています。
こちらも、投稿量のグラフを出してみたんですが……

1日だけ、ズバ抜けて多い日がある!
その日は3月21日。いったい何があったのか?
実はこの日、みんなで投稿しまくって投稿数1000を目指す、というお祭りが開かれていたんですね。
日付が変わった瞬間から怒涛の書き込みが始まり、深夜の他愛もない会話が乱れ打ち。日中も延々と投稿が続き、翌日を迎える寸前に見事1000に達していました。
ゆるやかなコンセプトが生み出す結束力を見た気がします。
今回、管理人の木暮 修さんに、コミュニティ運営に際して心がけていることなどをお聞きしました。
「のんミク」は絞ったテーマを設定せず、「のんびりとmixiをしたい」というコンセプトでやっています。そこが幅広い世代の人に気に入ってもらっていると思われますね。
コミュニティ内のルールも分かりやすく簡素に表記して、参加者さんが戸惑わないようにしています。
今後は、地域ごとのトピックで特色をもっと強く出していきたいですね。
そして、登録者数第1位は…
第1位
開設日 | 2020年2月8日 |
登録者数 | 954人 |
2020年の “覇権” と呼ぶしかない熱狂的な盛り上がりを見せた作品「鬼滅の刃」。その人気はmixiでも不変でした。
トピックのしばりは比較的ゆるく、自己紹介トピックでも「鬼滅にハマったきっかけ」や「描いたイラスト」など、自由な投稿にあふれています。
作品の感想を語る場も、映画・アニメ・漫画がまとめて1トピックになっており、それぞれを比較したトークなどが盛んです。
そんな「鬼滅の刃」コミュニティの投稿グラフはご覧の通り。

あれ? けっこうまばら?
2月~3月は自己紹介トピックが伸びていましたが、それ以降は投稿がスローペースに。
「鬼滅の刃」には、以前から数万人規模のコミュニティが別に存在するため、人気がそちらに集中してしまったのかもしれません。
しかし、11月に入ると新しく感想トピックが立てられ、徐々に書き込みが復活しています。のんびりと続けていただきたいですね。
こちらも、管理人の(は´∀`な)🌸さんに、mixiに対する思いなどを伺いました。
「鬼滅の刃」の大手コミュニティは至れり尽くせりなので、こちらでは自由度やユル度を提供しています。
mixiは7~8年前からやっています。医療・教育・ファッションなどのSNSは多いですが、総合SNSではmixiが日本で唯一です。
コミュニティを通じて、友達がたくさんできたのが良かったですね。
見事1位に輝いた「鬼滅の刃」コミュには、ささやかながら「m杯」を贈らせて頂きます!

おめでとうございます!
おわりに
誰もが情報を発信し、見知らぬ人にいつでもコメントできるインターネットの世界。
だからこそ、気兼ねなく発言できる場所をつくるのはとても難しいです。
そんな中、mixiコミュニティでは管理人さんがルールを定めたり、目的別にトピックを立てるなどの工夫が凝らされていました。
現代のネットとうまく付き合っていくヒントは、mixiにあるかもしれません。
離れていた人も、久々にログインしてみませんか?

▲mixiの「ログインでお困りの方」ページ。忘れた人向けのサポートがものすごく手厚い
パスワード再発行できるし。
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