秋といえば食欲の秋と収穫の秋。は? 読書とスポーツ? 知りません。
そんな秋の定番収穫物といえばサツマイモ。
焼き芋なんかのメニューもありますが、個人的に大好きなのはイモの天ぷら。
甘くてポッテリなイモ天。
ところでイモ天は「サツマイモ」が一般的ですが、サツマイモ以外の芋類で作るとどうなるのでしょう? 気になったので作ってみました。
4種のイモ天ぷらの下準備
さて。今回どんなイモを天ぷらにしようかと考えたところ、意外とイモって種類がないのに気が付きました。
用意したのが以下の4種。
- 里芋
- ジャガイモ
- 長芋
- サツマイモ
パッと思いついたのがジャガイモとサツマイモの2大巨頭。ジャガイモはメークインと男爵を購入。
それに里芋と長芋。
ちょっと少ないなと思って色々考えましたが、
イモ類としてスーパーなどで簡単に手に入る種類をチョイス。
タロイモやキャッサバ、コンニャク芋とかも考えましたが、入手ルートがわからない。
Amazonや楽天で検索しても、さすがに加工品ばっかりですし。
さて。まずは里芋を洗って皮むき。
輪切りでトントントーン。
ジャガイモも皮をむき終わり。
輪切り輪切り。
次に長芋ですが、そもそもどういう形に切って天ぷらにしよう?
なお長芋は、皮むかなくてもいいらしい。
とりあえずで輪切り。
桂むきバージョンも作ってみます。
長いこと料理してますが、長芋の輪切りも桂むきも初めてです。
最後に定番のサツマイモ。
皮付きがスタンダードですよね? ということで表面を洗って輪切り。
こっちのイモの輪切りはすっかりお馴染み。
4種のイモの天ぷらを揚げてみる
全部のイモの皮をむいて輪切りにしたところで準備完了。
いも、イモ、芋、IMO。見事にイモばっか、炭水化物の大行進です。
次に衣の準備をします。
今回使うのは、日清フーズのコツのいらない天ぷら粉。
なるべく芋以外の部分からは失敗の要素を減らしたいですし。
ボウルに粉と水を入れて、テキトーにグルグル。
玉子とかも不要らしいです。あっという間にキレイな衣になりました。便利。
さて。コツはいらないらしいんですが、ひとつだけ。
今回は衣をつける前に、イモに軽く粉をはたいてから揚げてみました。
これは普通、イカとかの魚介類にやる方法。
素材の水気で油がはねないようにしたり、
表面がツルツルした食材にも衣がしっかり均一に付けられるやり方です。
イモの天ぷらってちょっと衣がポッテリくらいが好きなので、粉をはたいてみました。
あと、里芋とか長芋とか表面ツルツルしてて衣の付きが悪そうだし、
きっとこっちの方がいい。たぶん。
コツのいらない天ぷら粉を軽くはたいて。
衣にくぐらせて、油にドボン。
里芋。
ジャガイモ。
長芋。
サツマイモ。
見た目の違いがほとんどない。
揚がってるようすはこんな感じ。
サツマイモ以外は皮がない白い物体なんで、
なんかイモというか、レンコンとかそういう野菜を揚げてる感じがします。
揚げ時間は5~7分くらい。揚げあがりの目安はお箸で刺して、スッて入れば揚げあがり。
揚げあがりがこちら。
里芋。
ジャガイモ。
長芋。
サツマイモ。
正直あんまり代わり映えはないですね。イモですし。天ぷらですし。
でもサイズ順に並べると、なんだかちょっとカワイイ。
4種のイモの天ぷらを食べ比べてみた
皮をむいて衣をつけた揚げた4種のイモ天。
やっと実食のコーナー。肝心のお味は。
まぁぶっちゃけ外れはないと思います。イモですし。天ぷらですし。
里芋の天ぷらはたこ焼きだった
さて。まず第1のイモ、里芋。
何と言うかコロコロと小さく、先鋒という感じの存在感。
食べ方はスタンダードに天つゆで食べてみます。といっても濃縮4倍麺ゆつですが。
中火で7分くらい揚げてみたんですが、これは若干固かったです。
弱火でじっくり10分くらい揚げなおしたら、外カリッで、中フワトロでした。
つまりたこ焼きです。じっくりとよく揚げた里芋の天ぷらはたこ焼きになります。
天ぷらとしては、具材の主張も激しすぎず、全然アリアリのアリです。
ちなみにアレンジとして、下茹でしてから揚げた方が美味しいかも。
下茹でしてマッシュして、ペースト状にして丸めて冷凍して、凍ってる間に衣付けて油でカリッと……。
あれ、なんだかメッチャ美味しそうだけど、もはや天ぷらじゃない何かかもしれない。
ジャガイモ天はアメリカ帰り?
さて次。第2のイモ。ジャガイモの天ぷらです。
なんかチキンナゲットみたいな外見になりました。
ジャガイモを油で揚げるのは超ポピュラーですが、普通は衣を付けないですよね。
不味くはならないと思うのですが、ちょっと楽しみ。
食べてみると食感はホクホク、フカッ、しっとりしてます。
思ったよりも水分量が多くてフライドポテトとは明らかに違う食べ物。
衣に守られてて水分が飛びきらないからだと思います。
見た目はチキンナゲットっぽいですが、食感はフリッターっぽい。
見た目も味もアメリカンなヤツめ!
ジャガイモのフリッター。
ケチャップとマヨネーズのオーロラソースで食べると美味いです。
ただ、ジャガイモの揚げ物としてはちょっとサイズが大きいかも。
塩コショウで軽く下味を付けて揚げてみたところ、より美味しく仕上がりました。
ちなみに、男爵はよりホクホク、メークインはちょっとしっとりという感じでした。
個人的には男爵の方が好きかな。
長芋の天ぷらはイモというかフルーツ
第3のイモ天はサイズ的には大将格の長芋。
メッチャ厚切りにしたので威風堂々という感じ。
麺つゆの天つゆに付けて一口。
シャキシャキと瑞々しい食感です。
イモというか、なんかフルーツっぽいです。
リンゴとかナシとかのような、そういうシャクシャクシャキシャキとした食感。
しかし、これはさすがにちょっとぶ厚く切りすぎました。
半分くらいの厚さで、高温でカリッとの方が美味しいと思います。
ためしに厚さを薄めにしたら、火もすぐに通るようになりました。5分くらい。
パリパリとした衣と意外性のあるシャリシャリ食感。これひょっとしたら流行るかも。
今年の年末あたり、原宿の女子高生の定番アイテムに?!
ならないな。たぶん。
でも揚げ時間の短さと食感などの意外性を組み合わせると、
ワンチャンあるような感じもします。
長芋なので滋養強壮とか消化にもよさそうだし。
あー。でも女子高生気にしないか。滋養強壮も消化も。
じゃ、おばあちゃんの原宿の巣鴨だ。
おばあちゃんが巣鴨で長芋の天ぷらの食べ歩きしつつ「体にいいらしいよ」って。
あー、一気に普通になった。でも商品化の可能性、あると思います。
サツマイモ天には醤油マヨがあう
さて、最後は定番のサツマイモ。
サツマイモの天ぷらを今さら紹介する必要があるかも微妙ですが、定番として紹介。
やっぱりね美味しいです。
文句ないです。ホクホクで甘々です。美味しい。
これを麺つゆにつけて食べれば、皆さん知ってるあの味です。
なのですが、実は僕個人としては、
サツマイモ天には麺つゆよりベストマッチだと思ってるソースがあります。
それが醤油マヨ。
マヨネーズに醤油を入れて混ぜただけの調味料ですが、
僕の家では何故かサツマイモ天には醤油マヨでした。
ちなみに。サツマイモ天と醤油マヨの組み合わせには、ちょっとしたエピソードがあって。
この組み合わせは、我が家の母親の料理レパートリーのイメージとは違う味なんですよ。
僕が小学校くらい、気になって「このマヨ醤油は誰のアイデアなん?オカンっぽくないよね」と聞いてみたら、何故かオカンが言いづらそうな感じ。
ですが当時小学生の僕は、あんまり深く考えずに何回か聞いてる内に、しょうがない、これ以上はぐらかすのも面倒という感じでオカンかついに教えてくれました。
「親父が行ってたスナックで食べて美味しかったから」
我が家の食卓に流れる微妙な空気。
なるほど。
それで言いにくいというか、言いたくなかったのか。
と。そこはいいとして!サツマイモ天にマヨ醤油美味しいですよ。ほかの3種のイモ天とも相性よかったですし。
マヨ醤油万歳!
やっぱり天ぷらは勝ち確だった
さて。記事も終盤となり、オチを求められる部分ですが、
今回、そういうった物、特になかったです。
なんたって天ぷらは勝ち確(勝ちが確定)料理ですし。
【総評】
- 里芋の天ぷら→美味い。
- ジャガイモの天ぷら→美味い。
- 長芋の天ぷら→美味い。
- サツマイモの天ぷら→美味い。
変わり種食材を買うと「天ぷらにすると美味しいですよ!」というのは常套句。
色んな料理ですでに美味しいイモ、天ぷらにしても美味しいのは当然でした。
むしろ、天ぷらにすると何でも美味しいのか?天ぷらの限界点を探ろうみたいな記事が、ネタとして成立する感じもあります。
あと当たり前ですが。
炭水化物であるイモに衣を付けて油で揚げるので死ぬほどお腹いっぱいになります。
実験してみる際には、食べすぎにご注意を。
(執筆:けいたろう)