ディズニー映画、見たことありますか?
というより、もはやディズニー映画を見たことがない人の方が珍しいかもしれません。仮に見ていなかったとしても、タイトルからなんとなくのあらすじはわかる。それがディズニー映画。
ついでに、結末も……。
- 「王子様とお姫様が結ばれてハッピーエンドでしょ?」
- 「子ども向け映画だよね」
そんなちょっと捻くれた紳士・淑女の皆様のために、元ディズニーランドキャストの私がとっておきのトラウマ級ディズニー映画をご紹介します!!!!
(※ディズニーヲタク界隈で、「トラウマになる」「この作品は見ない方がいい」といわれている作品です。ご理解の上、お読み進めください。一部ネタバレも含みます)
ディズニーのお姫様(プリンセス)ってどんなのいたっけ?
「〇〇姫」的なやつは比較的思い出しやすいかもしれないですね。白雪姫、オーロラ姫などなど。
あとはシンデレラや、美女と野獣のベルも有名ですね。
余談ですが、私の最推しはラプンツェルです。吹き替え版の声優をしょこたんが担当したこともあり、抜群の歌唱力とストーリー性に大の大人でも泣かされます。マジで。
で、上記の画像はディズニージャパンが公式に認めているディズニープリンセスのメンバー。
正確には「モアナと伝説の海」のモアナと、「塔の上のラプンツェル」のラプンツェルも含まれるのですが、特に日本では商品展開が活発な6姫(白雪姫、シンデレラ、オーロラ姫、アリエル、ベル、ジャスミン)がプリンセスのイメージが強いかなと。
ちなみにディズニープリンセスに、アナ雪の2人はカウントされていません。
勘の良い方はもうお気づきかと。
そう。ディズニー「ジャパン」が、です。
アメリカのディズニーが公式に認めているプリンセスは合計で12名。
白雪姫、シンデレラ、オーロラ姫、アリエル、ベル、ジャスミンに加え、ポカホンタス、ムーラン、ティアナ、メリダ、モアナ、ラプンツェルが含まれます。
まあでも実際、名前聞いてもピンとこないお姫様もチラホラいますよね。
しかし、今回わたしが紹介したい映画の主人公は、この中にいるわけで。
それは……
ポカホンタス
果たして、この作品の何が問題だったんでしょうか……??
問題の作品
まずは、問題の作品が巷でどんな評価を得ているか、覗いていきましょう。
かなり賛否両論なご意見が飛び交っていますが、私個人としてはとてもリアルな乙女の姿が描かれていて好きです。
この意地悪なタイトルの記事に食いついたあなたなら、間違いなくハマります。
騒がれている続編とは何か、そもそも本編はどんな内容なのかは以下でご紹介します。
「一生に一度の恋をしたことがありますか」
こちらの見出しは、ポカホンタス公開当初のキャッチコピーです。素敵ですね〜!!
【あらすじ】
17世紀初頭のアメリカを舞台とした、史実に基づく物語。英国から出航したスーザン・コンスタント号は、キャプテン・ジョン・スミス一行を乗せて新大陸へと進む。まだ見ぬ財を求めて、彼らが目指すヴァージニア植民地には、先住民のパウアタン族が平和に暮らしていた。首長の娘、ポカホンタスは聡明で活発な女の子であり、最近立て続けに見る回る矢の夢が、新しい運命が待つという予言のような気がしていた。文明の違いを理解しようとせずに押し進む英国民と、部族の亀裂は深くなるばかり。そんな中、ポカホンタスとジョン・スミスは運命の出会いを果たし、恋に落ちてしまう───。
ようするに、「お姫様と冒険者の文明を超えた恋」の物語です。
お互いの仲間に反対されながらも恋心を募らせる、ポカホンタスとジョン・スミス。
スミスのポカホンタスへの愛の言葉は、台詞だけが先行して有名になっているほど。
「僕は明日死んでもいい。君を知らずに100年生きるくらいなら」
いやまじでほんとにいい(真顔)。
ところが、結末としては部族同士の争いの始まりを止めに入ったスミスが重傷を負い、治療のためにポカホンタスと別れるラストで終わります。ディズニーとしては珍しいラストですね。
……でも普通に良くない??
だからこそ、なんです。
ある意味最高のエンドで締めくくられた「ポカホンタス」。しかし、制作側はこの作品に続編を作りました。
そして、その作品が炎上する羽目に。
キャッチコピーどこいった問題
ポカホンタスの続編、「ポカホンタスII / イングランドへの旅立ち」。
何が問題となったのか、引っ張りに引っ張ったのでそろそろネタバラシを。
隣にいる男、誰だよ!?!?!!
彼はジョン・ロルフ。イギリス人貴族で、1で愛を誓った「ジョン・スミス」とはまた別の男です。
名前がジョン被りでややこしいのですが!!
どゆこと……??
ポカホンタス、なんと続編で心変わりします。
初めて見たとき、なんか悔しくなって号泣しました。確かに、いまのディズニー映画のスタイルが好きな方は絶対に見ない方がいいです。
一生に一度の恋、どこいった!?!!
以下、ポカホンタスと再会し、ふたりで人生の再出発に誘うもフラれてしまうスミスさん。
「君は、行きたくないってこと?」
「同じ道を歩んだこともあった。でも私の道を見つけたの」
「君が幸せであることを祈ってるよ」
「偉大なる精霊があなたとあらんことを」
わたしの道って……おい! と言いたいことはたくさんありますが、まあいいでしょう。
スミスは最後まで心の広いイイ男でした。
ポカホンタスは史実に基づいたストーリー
まあ、でも言われっぱなしじゃポカホンタスもなんだかかわいそうなので、わたしからちょっとだけ補足をさせてもらいます。
2のベースは、今度はポカホンタスが村を出て、平和の使者としてイギリスへ赴くお話です。
- 前作のラストでスミスが重症になってから、数年後。ポカホンタスのもとにスミスが死んだとの知らせが届く。
- ポカホンタスはイギリス貴族ジョン・ロルフに連れられて、イギリス国王陛下の元へ。王宮の好奇の目や陰謀からポカホンタスを守ったのは、そばにいた彼だった。
- ところが土壇場のピンチにポカホンタスの危機を聞いて、死んだはずのスミスが現れる。
- ポカホンタスとの再会に喜び愛を誓うスミスを捨てて、ポカホンタスはロルフを選ぶ。
男変えたことには変わらないんですけどね!!
でも2人のヒーローの間で揺れ動くヒロインは、ポカホンタスただ一人です。
このような結末になった理由としては、映画「ポカホンタス」が史実に基づいた物語だからということが一番の要因なのではないでしょうか。
諸説ありますが、ポカホンタスは実在し、イギリスに連れてこられた後「ネイティブアメリカンの姫」と紹介され、タバコ栽培で成功を収めたロルフと結婚したそうです。しかし、病気にかかり21〜23歳の若さで命を落としたとか。史実に沿った物語にするのであれば、ロルフとの結婚は避けられない運命だった、ということでしょうか。
映画のロルフは功績をあげたことで、王家で偉い地位の役職につくことになります。しかしポカホンタスを追いかけ国を後にして、彼女に寄り添うロルフはちょっとかっこいいかも。
「王様にお仕えしなくていいの……??」
「自分の気持ちに従うことも、大事なことだから」
仕事より自分を選んでくれたら、乙女としては嬉しいですよね〜。
結論
個人的には、それでもやっぱりスミスが可哀想!!!
でも、こういうお決まりじゃないラストにちょっとワクワクしちゃう自分もいます。ごめんスミス……。
とにかく、ポカホンタスがふたりの間で揺れる描写がとってもリアル。
アンチディズニー派もこの作品ならハマっちゃうかも。反対に、ディズニー大好きだよって方は、1でやめておきましょう。
忠告はしましたからね!!!!!
それでは、楽しいディズニーライフを。
(執筆:すなくじら)
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