こんにちは、ほけみと申します。
みなさん、好きな洋服ってありますか?
わたしはロリィタファッション愛好家です。
今度の週末も、ロリィタを着て素敵なホテルでアフタヌーンティーを……
…………
…………
いや、地元にそんなホテルないし!! ごりっごりの田舎だし!
私は宮城県仙台市あたりに住んでおり、ロリィタが似合う場所があまりありません。原宿からは約370kmです。
正直、地方だと周りから浮いちゃうんじゃないかと心配です……。
でも、地方だからって好きな服着るのを諦めるなんてヤダ……!
ということで、地方都市・宮城県仙台市でロリィタを着ても浮かないか? 検証してみました!
まずは着る服を決めよう
わたしが現在持っているロリィタのお洋服は4着。
アリスとアルファベットの迷宮柄ワンピース、ケープショートワンピース、センターギャザージャンパースカートなどなど、派手なものからお上品なものまで持っていますが……
今回は派手すぎずシンプルすぎず、ということで、こちらのセンターギャザージャンパースカートを着ることにしました!
ブランドはALICE and the PIRATESさん。ロリィタブランド界でもかなりの大手ブランドで、地方にも店舗があります。ここ重要なポイントです。
【ちょっと一息・ロリィタコラム①】
本記事では、先ほどから「ロリィタ」と表記していますが、「ロリータ」じゃないの?と思う方もいらっしゃることでしょう。
実は、多くのロリィタ愛好家さんは「ロリィタ」表記を使っています。
なぜこの表記になったのかは諸説ありますが、ファッションカテゴリとしての「ロリィタ」表記をこの記事でも使わせていただきます!
さて、メイクして、お洋服を着て、髪型を整えて……
完成!
ちなみにこのコーディネートは、メインのジャンパースカート以外、ロリィタブランドではなくプチプラのお洋服でできています。
意外に手持ち服との着回しが効くのも、ロリィタのいいところ!
さあ、このコーデでさっそく街へ繰り出しましょう。
和の空間に溶け込め! 瑞鳳殿
まずやってきたのは瑞鳳殿(ずいほうでん)。
仙台市郊外にある伊達政宗公の霊屋(墓所)で、青葉城跡と並ぶ仙台の有名観光地です!
もうお察しとは思いますが……
和〜!!! 和風〜!!! この道だけでわかる「日本」感……
これはちょっと浮くのでは? クソコラ感が出るのでは?
不安になりながら同行者にカメラを渡し、ポーズをとってみます。
おお……!? 思ってたより事故ってない……!
しかしここはまだ入り口。この先には幾多の困難、もとい和風がわたしを待ち受けている!
おお……?
どうでしょう? そんなに違和感がない!
霊屋の和と、ロリィタの洋が、うまいこと折衷されている〜!
【ちょっと一息・ロリィタコラム②】
思えば、ロリィタのジャンルの中には「和ロリ」や「華ロリ」などのアジア要素が混じったものもあります。
有名ブランドでも、Metamorphose temps de fliieさんは定期的に和風シリーズを出していますし、Angelic prettyさんも「兎慶ぶ花宴」シリーズで和風を、「Shanghai Doll」シリーズで中華風のデザインを出しています。
また、最近急成長している中国・韓国のロリィタブランドからは、非常に多くの伝統衣装をモチーフにしたデザインが発売されています。
そう考えると、霊屋とロリィタが合うのも、おかしくない気がしてきます。
これはいける!と思ったところで、いよいよ瑞鳳殿が見えてきました。
☆違和感ない——
これは予想以上です。わたしはロリィタを着ているのに、ついでに言うとコートにはうさ耳がついているのに。髪の毛はツインテドリルなのに……
違和感どころか、瑞鳳殿の黒地×金の装飾と、わたしの服装がお揃いのような気さえしてきます。この服着てきてよかった〜!!!!
方向性の違い! 駅ナカのカフェ
予想以上の調和に満足を覚えたところで、お腹が空いてきました。この時点で時刻は1時過ぎ。とりあえず、近くの飲食店を探します。
………
……う〜ん、駅ナカのカフェくらいしかない。でもそれが宮城です。
今日は宮城に甘んじる日なので、駅に向かうことにしました。
今日のお昼はこちらのカフェで。
いや、オシャレはオシャレだけど、方向性違う!!!!!!
オープンスペースのようになっていて実に開放的、シンプルな曲線の椅子が素敵なカフェですが……ロリィタの雰囲気ではない。淡色女子さんの雰囲気です。
まあ、でもこれがリアルな仙台なので……前述の通りこの街にはアフタヌーンティーなど存在しないので……企画的には正解なので……。
お昼どきだけあって、注文口近くのテーブルは結構埋まっていました。
とりあえず注文を済ませ、椅子に座ってみます。
【ちょっと一息・ロリィタコラム③】
余談ですが、ロリィタのスカートは布量が半端ないです。
スカートを膨らませるため「パニエ」というボリュームを出すアンダースカートを中に着ているからです。パニエがきちんと収まるよう、たっぷりの布を使っています。
そのため全円どころじゃないので、とにかく綺麗に広がります。今回は丸みのある椅子だったので、シルエットがほぼ二次元になりました! しあわせ。
と、少し待っているとケーキが届きました。
いただきます!
うん、まあそこまでの違和感はないかな? 風に吹かれて髪がボサボサですが。
【ちょっと一息・ロリィタコラム④】
ロリィタコーディネートの楽しみの一つに、お出かけ先に合わせた柄のお洋服を着る、というものがあります。
わかりやすい例を出すと、「スイーツビュッフェに行くときにお菓子の柄のお洋服を着る」といった感じです。
実際、バレンタインデーが近くなるとチョコレートモチーフのお洋服が出たり、夏にはセーラーやマリンモチーフ、ハロウィンには魔法陣やコウモリモチーフのお洋服が出たりします。
仙台の有名カフェ姉妹店だけあって、ケーキはさすがの美味しさです。上に乗っているクリームは(多分)チーズ味でした。
瑞鳳殿の思い出を同行者と語らいながら、むしゃむしゃケーキを頬張り……ふと、目線を下にむけると……
おわかりいただけただろうか? スカートにケーキの食べカスが落ちている……。
顔面蒼白です。意外に知られていませんが、ロリィタ服は高いのです。
このお洋服はディスカウントで手に入れましたが、それでも16,000円ほど。定価でお迎えしようとすると、ワンピース1着で諭吉が3人くらいは飛んでいきます。
もちろんぼったくりではなく、使う布の量が多いとか、一般の服と比べて少数生産であるとか、オリジナルの柄をプリントしているからなどちゃんとした理由のある価格です。
でも、高いものは高いのです!!
故に!
スカートにケーキのくずが落ちる
↓
ケーキの油分とかがスカートにつく
↓
お洋服が汚れる……
この最悪のシナリオが頭をよぎります。
そんなこと、あっていいはずがないのです。許されません。しかも、今日着ているのは装飾が多いお洋服なので、洗濯機には突っ込めません。
しかしこれは己のミスです。慌ててケーキが落ちたところを確認。大丈夫か? 大丈夫か!?
大丈夫だった〜!!!!
あっぶな〜い☆ 万が一クリーム部分が落ちていたら、と思うと血の気が引きますが、まあセーフだったので落ち着きます。うそです。この後めちゃくちゃ気をつかって食べました。
わたしは、永遠にアフタヌーンティーに行けないかもしれない……服を汚すのが怖い……。
【ちょっと一息・ロリィタコラム⑤】
一応、ブランドによってはロリィタテイストのエプロン(タブリエ表記の場合も)を販売しているところもあります。
しかし、汚れ防止というよりはオーバードレスや装飾的な意味合いの強いもので、それなりのお値段がするものが多いのが現実です。
ロリィタ服の汚れ対策は、世のロリィタさんが頭を悩ませている問題だと思います……。
何はともあれ、お腹は満たされました。
せっかく駅に来たので、少し散策してみます。
コンクリートジャングル! 国際センター駅
まずは駅前で一枚。
和空間とナチュラルオシャレカフェを乗り越えたわたしに、もう恐怖はありません。モダンな建築とも調和!
裏の方にもまわってみます。
柵の向こうに線路が見えました!
インスタ映えは別として、結構いい写真じゃないですか?
ちなみに伊達政宗像がある青葉城跡もこの近くにあるので、観光の時はぜひ国際センター駅をお使いください。仙台駅前から出ている観光バスもおすすめです!
……さて、仙台市郊外に行ってみたわけですが、全ての場所で共通していたことがありました。
思ってたよりジロジロ見られない……!
瑞鳳殿はかなり観光客がいたし、カフェや駅も人が多くいました。そのため、(なんだこの派手服女)の目で見られるかと思いきや、街ゆく人はわたしのことなど気にもとめていないようです。
スカートがお椀型に広がっていても、見られるわけではないんですね。他人の目が気になっていましたが、これはいい発見です!
ですが、全く何も気にならなかったわけではありません。
他人の目より気になるもの、それは……
自分の目です!!!!
- わたし浮いてないかな?
- 髪の毛ちゃんと巻けてるかな?
- スカート変になってないかな?
歩いている間、結構な頻度でこんなことを考えていました。
しかし、先ほどの写真から見て、浮いているかどうかは要らぬ心配。
結局、他人にひそひそされるんじゃないか、浮くんじゃないか、目立つんじゃないか……と気にする自分の問題なのです。宮城に罪はないのです。
ごめん宮城、ごめん仙台。あなたたちは何も悪くなかった! 悪いのはわたしの弱い心だったのよ!
病は気から、というように、何事も気持ちが大事なのかもしれません。堂々と着ればいいんだね!
そのことがわかっただけでも、満足な1日でした。
おわりに
原宿から約370km離れた地方都市でロリィタを着てみた結果、案外浮かなかったこと、そして、自分の気持ちが大事なことがわかりました!
これからもお気に入りのお洋服でどんどん出かけたいと思います!
皆さんも、好きな服をきて楽しく生活しましょう〜!
宮城においでよ いいところだよ
— おいでよ宮城 (@oimyg) December 16, 2020
(執筆:ほけみ)
読了おめでとう!次はこちらの記事をどうぞ!