こんにちは、クレイジースタディ管理人のじきるうです。
クレイジースタディは本日、2023年1月13日で5周年を迎えました! ここまで続けてこられたのも読者とライターのみなさまのおかげです。本当にありがとうございます!
クレイジースタディはいわゆるアフィリエイトブログでも特化ブログでもなく、個人運営かつネタ企画系の寄せ書きサイトです。しかもはてなブログやnoteなどのプラットフォームではなく、個人でドメインをとって運営されています。令和の世としてはなかなか珍しい立ち位置になってきているんじゃないでしょうか。
所属ライターも累計50名以上。残念ながら1回限りで終わってしまった方もいますが、長くレギュラー化している人気ライターさんも。クレイジースタディから外部メディアで大きく活躍するライターさんもちらほら出てきています。
今回はこういう、クレイジースタディみたいなサイトをつくる方法をご紹介します。果たしてつくりたい人がいるかどうかはわかりませんが、個人でサイトを運営したい!って方の参考になれば嬉しいです。
サイトを立ち上げる
当然ですが、サイトを立ち上げなければサイトは運営できません。ただし前述の通り、最近はnoteなどの便利なプラットフォームもあるので、そちらで運営する方はこの章は飛ばしてください。noteは登録さえすればすぐに自分の城を持てるうえ、読者集めもしやすいです。
サイトを立ち上げるのはめちゃめちゃ簡単です。実は自分自身、「個人サイトをつくりたい!」と思い立ってからわずか1日でクレイジースタディを立ち上げています。事前知識はほぼゼロです。
どうやったか。「サイト 立ち上げ 方法」でググっただけです。すると丁寧に説明してくれているページがたくさん見つかります。それ通りにやれば初心者でも1日あればつくれます。マジで、やるかやらないかだけです。
ちなみに自分はこのあたりの解説ページを参考にした記憶があります。どちらもサイトを立ち上げるまでのフローがスクショ図解付きで解説されているので、これ通りにやればOKです。
なお、上の記事では『WordPress』というCMS(コンテンツ管理システム)をつかったサイト立ち上げ方法が説明されています。WordPressってなんやねんという感じですが、じつは世界の40%以上のサイトがWordPressでつくられているそうです。インターネットの支配者じゃん。シェアが大きいぶん、WordPressの情報はネットにたくさん転がっているので、なにか困ったことがあっても簡単に調べられるので便利。クレイジースタディもWordPressを使っています。
【この章のポイント】
- 「サイト 立ち上げ 方法」でググる
- サイトは1日あれば知識ゼロでも作れる
- WordPressを使うのが無難
サイトのコンセプトを決める
「えっ!? ふつうサイトを立ち上げる前に決めるもんじゃないの!?」という声が聞こえてきそうですが、クレイジースタディは後から決まりました。素人はまずドメインとサーバーを契約してサイトを立ち上げるところから始めるべきです。サイトができないとモチベが上がらないので、いろいろ丁寧に設計してから……なんて考えてるとそのうち飽きて投げ出します。まずはサイト立ち上げられるかどうかが全てです。(ドメインの文字列だけは先に決めたほうがいいですが……)
さて、コンセプトですが、クレイジースタディの場合は「ムダ研究メディア」からスタートしました。なるべく役に立たないムダな研究をしていくメディア……という感じです。自分は中学生のころからオモコロやデイリーポータルZ、ハイエナズクラブなどの「おもしろ系Webメディア」を読んできており、かなり影響を受けていました。なんならそこのライターになって食っていくのが、当時の将来の夢でした。
しかし、なれませんでした。一度だけ、書いた記事がデイリーポータルZ新人賞で佳作入選したこともありましたが、それっきりです。その後は鳴かず飛ばずで、いまではおもしろ系Webライターではなく、編集者側の仕事をしています。
そこで気づきました。「同じような悩みを抱えているライターさんはたくさんいるのでは?」と。であればクレイジースタディが、それらおもしろ系Webライターを目指す人たちの受け皿になればいい。それで、クレイジースタディで記事を出す練習をしてもらい、いつかは大手で活躍してほしい。そう考えたのです。
というわけで現在は「企画系ライターの登竜門」というコンセプトで運営されています。ここに辿り着くまでに10回くらいコンセプト変更がありましたが、いったんこれで落ち着いています。そうです、コンセプトなんて何度変更したっていいんです。変わらぬ味を守り続けるのもいいですが、うまくいくまで、納得いくまで方向転換していいんです。これが個人運営サイトの便利なところです。
ところで、クレイジースタディのコンセプトは読者よりもライターに目が向けられています。もちろん読者は圧倒的に大事ですし、読者がいなければサイトは成り立ちません。読者を集められる記事を出したいですし、そのための企画相談や調整はライターさんとよくしています。
しかし、いくら頑張っても大手おもしろ系Webメディアには勝てないでしょう。前提となる規模がまったく違います。オモコロやデイリーポータルZは企業運営のメディアであり、たくさんの予算があり、毎日のように超ハイクオリティな記事を出しています。個人運営サイトでそれは無理です。記事を出せば出すだけ赤字であり、管理人のおこづかいでは月に2〜4本が限界です。
なので、それらと戦うことは最初から放棄し、むしろ企業運営のメディアにはできないことをやることにしました。クレイジースタディはABOUTページにて「主役はライターであり、メディアではありません」と明言しており、ライターさんの活躍・成長の場としてだけに特化しています。企業メディアはあくまで営利組織のため、メディアよりもライターを優先するなんてことはできません。であれば個人運営サイトとしてそこに逆張りし、ライター第一主義を掲げるのはおもしろいんじゃないでしょうか。ライターさんからのウケもよさそうですよね。
そしていつか、クレイジースタディから巣立って有名になったライターさんに「クレイジースタディに育ててもらいました!」「クレイジースタディがあったから今があります!」と言ってもらい、「あいつはワシが育てた」と厄介そうなジジイをやります。それが管理人の夢の果てです。
【この章のポイント】
- コンセプトは後でいいからまずサイトをつくる
- コンセプトは何度変更したっていい
- 企業メディアにはできないことをやる
サイトを運営する
さて、一番大事なサイト運営の章です。サイトを丁寧に立ち上げ、丁寧にコンセプトをつくっても、運営が続かなければなんの意味もありません。たとえば企業が運営するメディアサイトは「1年続けばいいほう、3年続けば最高」なんて言われます。企業運営ですらこのありさまです。個人運営のサイトなんてもっと大変なのは想像に難くないでしょう。1年続けば大天才の部類です。5年続いたクレイジースタディは神の領域です。もっと崇めなさい。
サイト運営でよくあるのは、高すぎる目標設定。たとえば「毎日1本記事あげるぞ!」とかですかね。もちろん毎日書けば筆力もノウハウも付きますし、コンテンツが貯まることで読者も集めやすいのは確かです。ただ、それを1年以上続けられるのはバケモンだけです。一人でやるにしても気力が続きにくいですし、ライターを集めてやるにしても今度はお金が足らなくなります。
なおアフィリエイトブログの場合でも同じです。まともに収益が出るまでに “かなり上手くいって” 1年以上かかりますが、それまではほぼ無収入です。お金の発生しない「お金のためのこと」を、あなたは1年以上続けられますか? ちなみにクレイジースタディはアフィリエイトブログではありませんが、5年運営して得られたGoogle Adsense収入が18万2,000円です。1ヶ月あたり約3,000円。素直にアルバイトでもしたほうがよっぽど稼げますね。しかもクレイジースタディでは原稿料も(わずかながら)出しているので、普通に大赤字です。きっつ〜。
まあこんな状況なので、クレイジースタディはできる限り、目標を低く見積もっています。以下のような感じです。
- 【記事本数】
月に1本出せればいい。週に1本出せたら超えらい! - 【アクセス数】
伸びたときは全力で喜び、所属ライターたちにも共有する。伸びなかったときは気にせず次にいく(改善策とか出しはじめると仕事になって辛くなる) - 【収益】
万年赤字でいい。サイト運営はあくまで趣味。趣味にお金使って何が悪いんや! - 【ライター】
来るもの拒まず去るもの追わず。初心者でも「おもろいもんつくりたい」の意識があればOK - 【企画】
管理人はなるべく考えない。フォーマットに沿ってライターさんに考えてもらう - 【入稿】
管理人はなるべく行わない。入稿ガイドに沿ってライターさんにお願いする
なるべく労力をかけず、運営が辛くならない範囲で、ライターさんたちに助けてもらいながら、ほどほどに頑張る。そしてサイト運営を楽しむ。これが5年間、個人運営の寄せ書きサイトを続けてこれた秘訣です。
【この章のポイント】
- サイト運営を長く続けるのは超大変
- 目標は限りなく低くする
- 5年以上続くサイトはほぼないのでもっと褒めろ
ライターを集める
さて、今回はクレイジースタディみたいな「個人運営の寄せ書きサイト」をつくる方法なので、最後にライターの集め方をご紹介します。一人だけでいいやって人はこの章は飛ばしてください。
ライター集めには以下のようなフェーズがあります。
- 【立ち上げ初期(0〜1年)】
そもそも立ち上げたばかりの寄せ書きサイトで記事を書きたいライターはいません。企業運営ならともかく、個人運営のよくわからないサイトであれば尚更です。なので初期フェーズでは、こちらから積極的に誘う必要があります。クレイジースタディの場合、初期メンバーの2〜3人は交流のあったライター仲間や友だちに拝み倒して書いてもらいました。その後は初期メンバーの知り合いづてに、さらに招待していきました。 - 【拡大期(2〜3年)】
この頃になると、一部界隈ではそれなりに名の知られるサイトになっていました。なので徐々に「ライター応募」という形での問い合わせが増えてきます。最初のころはライター応募がきても途中で音信不通となり頓挫することが多かったのですが、企画書のフォーマットや執筆・入稿までのガイドラインを整備したことで大きく改善されました。ライター採用がうまくいかない場合は、採用から記事公開までのフローをわかりやすくすると良いかもしれません。 - 【安定期(4年〜)】
個人的な話ですが、この頃になると本業のほうがかなり忙しくなってきており、クレイジースタディに充てられる時間が減ってきていました。なので自分から積極的にライター採用することはほぼやめて、応募からの採用に特化してします。
まとめると、初期フェーズでは友だちや知り合いを自分から動いて集めて、ある程度知名度が出てきたらライター応募を呼びかけて向こうから来るのを待ち、応募から採用までのフローをわかりやすくフォーマット化するのがいいかなと思います。これでクレイジースタディは累計50人以上のライターが集まりました。
もちろん拡大期フェーズにおいても、自分から積極的に動いてライターを集めてもいいと思いますし、そのほうがよりサイトを拡大できると思います。ただ、自分の場合はあくまで「辛くない程度に続けて楽しむ」のが大事だったので、一気にライターが増えすぎても大変です。ディレクションの手間が増えてしまうので……。
あと一番大事なことですが、ライター応募を集めたいなら、ライター応募窓口は必ずつくりましょう。当然ながら窓口がないと集まりません。クレイジースタディではサイトトップの右上にあります。
【この章のポイント】
- 立ち上げ初期は友だちをライターとして誘う
- ライター応募窓口をつくる
- 応募、採用、制作、掲載までのフローをわかりやすくまとめる
おわりに
クレイジースタディは今日で5周年。そして6期目を迎えます。
最後にぶっちゃけますが、正直、クレイジースタディをやめようとしたことは何度もあります。ひたすら赤字を垂れ流し続けており、黒字にするのはPVを10倍くらいにするか、アフィリエイト特化にするかしないと厳しい。惰性でだらだら続けている部分はあります。
それでも、この5年間は続けてきてよかったなと思います。クレイジースタディのおかげでサイト運営の知識がつき、管理人の本業(Webメディアの編集者)にもかなり役立っています。またクレイジースタディを運営していることで自分のことを知ってくれる人が増え、「なんかおもしろいメディアやってる人」と認知してもらえています。そして何より、50人以上のライターさんがこのサイトに集まって記事を書いてくれていることが本当に嬉しいです。
クレイジースタディを続けた先に何があるかはわかりません。大手メディアで活躍する人がたくさん出てくるかもしれませんし、出てこないかもしれません。でも管理人の夢は「あいつはワシが育てた」って言うことなので、クレイジースタディライターのみんなは頑張ってくれよな!
(執筆:じきるう)
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